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ハートニュース|西尾市の動物病院「ハート動物病院」猫・犬の病気は当院へ

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処方食の諸注意・つづき

処方食に関するお話の続きです。 寄せられるご質問から多いものについてお話しします。

「処方食を食べてくれない」という困りごとがあります。処方食に切り替えるときには、これまでのフードからいきなり変更するとうまくいかない場合があります。たいていの食事変更は1週間くらいかけて行います。一般的に知られているのは、少しずつ混ぜ、徐々に新しいフードの割合を増やしていくという方法です。このほかにも二皿法というやり方があります。別々の食器に2種類の食事を置いて徐々に用意する食事の割合を処方食に変更していくやり方です。はじめはちょっとした興味をそそるくらいの分量を与えてみる感じです。
食事は電子レンジで温めてもらうと風味が増しよく食べる場合があります。温める温度は人肌くらいで、温めすぎで焦げ臭い匂いが発生しないようにご注意ください。この方法は冷蔵庫に保管したウェットフードに限らず、ドライフードでも応用していただけるやり方です。残念ながらキッチンにフードの匂いが立ち上りますが、愛する犬や猫のためですので、このくらいはご容赦ください。
療法食に好物を混ぜて与えるのは初期のうちは仕方がないと思われるかもしれませんが、好物から抜け出せないと困ります。栄養組成を変えてしまうこともあって、おやつと同じでトッピングもNGです。処方食の中には腸内環境を整えるサプリメントのトッピングを別売しているメーカーもあります。このようなサプリメントの添加であれば(一部原材料にアレルゲンが含まれないことを確認してあれば、アレルギー疾患の場合でも)大丈夫です。
処方食の給与量はパッケージに記載されていますが、肥満の場合は理想体重の欄を参考にし、現体重ではないことにご注意ください。また記載量は1日の目安です。1日2回食であれば1回量はその半分になりますので分量を間違えないようにお願いします。そして記載された量は目安ですので、身体の代謝具合や個々の運動量によって適正量の微調整が必要です。2週間くらいで体重測定をし、体重の変化に気をつけてください。
ドライフードを与えるときは新鮮な水を十分量ご用意ください。フードによっては飲水量が増える場合があります。不足しないようにしてください。変化が大きく心配な場合にはご連絡ください。
ウェットフードはパッケージをあけたら、そのまま密閉容器に入れて冷蔵庫で保管し2日で使いきってください。冷蔵庫から出して与える前には温めてください。
ドライフードはチャック付き袋などに小分けして、冷暗所で保管し、1か月以内に食べきれるようなサイズのものを選ぶようにしてください。ドライフードは基本的にポテトチップスと同じような扱いをしていただけると要領をつかみやすいと思います。

「今のからだに最適なフード」は診察を通してしかわかりません。ネット等で処方食の流通が始まり、動物の健康を維持するための大切な処方食だったのに、ただのドッグフード、キャットフード、デイリー食品並の扱いを受けることになってしまいました。処方食には責任を持ってその食事をご紹介した獣医師が存在するはずなのに、処方箋がどこかに行ってしまっています。困った事象が発生してからでは遅すぎます。何はともあれ、病院へいらしてください。健康診断時に食事の見直しもして行きましょう。

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