猫を避難させるのは犬以上に大変なことになりそうです。
異常事態を感じた猫は物陰に隠れ、出てこないことが想像されます。日常的にキャリーはリビングルームに置いて、慌ただしい中でも追いかけっこしなくてもスムーズにキャリーに入れるように訓練しておきましょう。
ねこは外に出て散歩する機会が無いため、来客の無い家では家人以外の人や動物を知る機会が無く、社会化できない猫は大勢います。他の人や動物を見てもパニックにならないように、1か月に1回くらい動物病院に「爪切り」名目で来院してもらうと、キャリーに入ること、車で運ばれることなどの訓練にもなります。定期的な動物病院への来院は「キャリーの中なら安全だ」と言うことを猫が学習する良いチャンスです。
ワクチン接種とノミ(+マダニ)駆除は避難所生活開始にどうしても必要です。これは猫自身を感染から守ることに他なりません。ワクチン接種記録があると緊急避難施設に預けるときにスムーズでしょう。さらに、猫の場合、預けている間に発情が来てしまうと飛び出してしまう危険があります。不妊手術がこれを防ぐことになります。猫にとっても家族にとってもこうなった場合を考えると利益が大きく、必要な措置です。屋内で暮らす猫では首輪と迷子札の習慣がありません。可能ならば事前のマイクロチップ挿入が安心の元になります。
避難時はキャリーバッグに入れて家を出ることになるでしょうが、何かの拍子にキャリーがぶつかるなどして、蓋が開いてしまうトラブルが発生する可能性もあります。可能ならば網ネットに入れ二重防護にしておきたいです。非常時の持ち出し品として、お薬と療法食が一番先になるのは犬と同じです。水と食器、トイレ関連の品も必須です。ガムテープと油性ペンもおすすめです。そして猫の場合のプラス品は、おもちゃとバスタオルです。タオルはキャリーにかぶせると目隠しになるし、キャリーの外の世界の音量を下げてくれます。