ハートニュース

犬によくある背中の問題

健康な骨格でないと、歩くのにまた遊んだり立ち上がったり横になったりするにも影響が出ます。背中が丈夫であることはいろいろな面で大切です。

よく見られるのは変形性関節症です。慢性的な関節の炎症を引き起こす関節軟骨の変性が原因で、高齢犬に多い病気ですが先天性の関節疾患のために幼少時から発症している犬もいます。整形外科手術を受けたことがある犬もかかりやすいです。
椎骨に小さな骨の棘が出てくると、骨の間から出てくる神経に問題を起こすことがあります。痛みやしびれをもたらします。
椎骨のズレ、亜脱臼も問題になります。椎骨と椎骨の間から出てくる神経は、圧迫を受けて機能異常を示すようになります。
椎間板疾患はとても有名な疾患で、背骨の病気といったら、すぐに思い浮かべられる病気です。椎間板が滑り出した状態、はみ出した状態、どちらも神経を圧迫し、重度の痛みと神経的な麻痺を引き起こします。ダックスに多いのはいうまでもありませんが、ビーグルも影響を受けやすい犬種です。胸腰部のほか頚部でも発症しやすくなっています。
もうひとつ、腰仙部の異常、馬尾症候群も挙げておきます。神経的な問題から排泄に問題を発生させることになります。
いずれにしても、肥満にならないように育て、過活動にならない程度のコンスタントな運動が予防策になります。肥満は悪化要因のひとつです。体重が増えると背骨は下向きに引っ張られる力が増します。脂肪組織は炎症を増加させるホルモンも分泌します。要注意です。