犬の尿に問題が発生しているとき、「ちょっと様子を見てみよう」と悠長に構えていると問題が大きくなり、困ったことに発展してしまいます。
尿路感染症は細菌が尿管を伝って腎臓に行くと腎盂腎炎に発展します。小さな炎症のうちに完治させましょう。
膀胱結石にはいろいろ種類があり、細菌によってできる石の他、代謝性疾患が関与したものなどもあります。小さな石が尿道に落ち尿道閉塞を起こすと尿が出せなくなります。こうならないうちに石を除去しましょう。
頻尿や血尿、努力排尿は、膀胱や尿道に問題があるときによく見られる症状ですが、漫然と抗菌薬治療に甘んじていると、尿路の腫瘍を進行させてしまう可能性があります。早期に発見し治療介入すると、生活の質を悪くすることなく生存期間を延長させることができます。
同じような症状が前立腺疾患から来ていることもあります。この場合、便も出にくい様子が見られます。未去勢の犬の前立腺問題に比べると去勢オスの方が深刻な病気であることが多いです。腫瘍が発生しているかもしれません。勢いよく尿が出るかどうか見極めましょう。
薄いおしっこを大量に排泄するのは腎機能の低下で起こっている多飲のせいかもしれません。腎機能は時間の経過と共に悪化スピードが増しますから早く気付いて治療を始めるべきです。ほかに内分泌の問題でも多尿は起こります。
濃いオレンジ色の尿を出す場合、黄疸が発生しているかもしれません。免疫の病気や、胆汁排泄異常があるときの症状で、急がないと命に関わる場合があります。