犬の外耳炎はよく発生する病気の1つです。ほとんどがアレルギー性疾患に関連していて、腫瘍ができたり異物が入ったり寄生虫が住んでいたりするのは割合的には多くありません。
耳がたれていたり、入り口がふさがれていたり、耳の中に毛が生えている犬種は外耳炎を発生しやすい犬たちです。耳垢は常に耳の中で発生し自然に外に排泄されるような仕組みになっていますが、これが出にくいからです。
基本はアレルギー性皮膚炎と同じですから、常に清潔にしておくことや食餌に気を遣うこと、定期的にケアすることが必須です。逆に、アレルギー感染の皮膚炎を持つ犬たちはいつも耳を気にしてきれいにしておく必要があります。
耳の中の湿潤で暖かい環境は細菌や酵母菌の繁殖を促します。常在菌ですが大量に繁殖したときは感染性の外耳炎になります。においがきつくなったり、赤みや腫れがひどくかゆみが増すため、犬も耳を気にして頭を振ったり頭部を掻いたり、顔を床にこすりつけたりします。
耳垢を洗浄し外用薬を展示するほか、適切な抗菌薬などが必要になるときもあります。外耳薬は1週間ほど効果が持続するものを使うこともでき、これならば自宅で局所治療をする手間を省くことができます。抗菌薬との相性が良いと2週間の効果が期待できる注射薬もあるので、1週おきに2回から数回通院してもらうだけで、おうちでの治療が全く不要な治療にすることも可能です。
しかし、一度良くなっても基本が皮膚炎と同じですから、定期的な診察と検診は必要です。忘れずにフォローアップにお越しください。