心臓病ってどういうこと？
犬の死因の2番目に多いのは心不全です。 犬の慢性心不全をご存知でしょうか。 犬の心不全には原因がいろいろありますが、特に多いのは僧帽弁閉鎖不全症です。僧帽弁は心臓の流れを一定に保っている弁で、僧帽弁閉鎖不全症はこの弁に異常がおこると発症します。
みなさんのお宅の扉、閉まりが悪くなってはいませんか？
実は心臓の中にも部屋があり、部屋を仕切っている扉（弁）のしまりが悪くなる病気があります。長いこと心臓は片時も休まず動いているためにどの子にも起こる変化です。ことに多いのは左心房と左心室の間にある僧帽弁の異常です。（僧帽弁閉鎖不全症）心臓の弁はパラシュートの形をしていますが、風を受ける傘の部分が腫れたり、糸の部分が切るなどの形態変化が起こります。そうすると戸締りが悪くなり、部屋を出入りする一方通行であるはずの血液が逆流し、血液の流れを妨げる結果になるのです。このとき聴診器で心臓の音を聞くと雑音が感じられます。
こうした血流妨害が徐々に悪化し、心臓の壁を膨らませ（心肥大）、心臓の壁を伝う電流の流れが本調子でない場合（伝導障害）が出てきます。こうなってくるとＸ線検査や心電図検査、超音波検査等ではっきりと異常が現れてきます。
さらに血液循環が悪化すると、血管でつながっている大きな臓器、腎臓や肝臓、肺などにも影響が出て、からだの調子は益々悪くなってきます。
