猫のダイエットは簡単ではありません。肝臓の代謝が特殊なために急激な減量計画を立てると深刻な病気を招いてしまう危険があるからです。
理想的な体重は犬も猫もボディコンディショニングスコアによって決まります。肋骨の触れ方やウエストのくびれ、背骨の触りやすさなどから決定します。次に安静時エネルギー要求量の式、目標体重と1日のカロリー摂取量を設定していきます。ただ、猫の場合は減量を急ぎすぎないことが大切です。おだやかに減らすようにして、もし1週間に2%以上も体重が減るようなら食事量を増やすこともしていきます。体重管理用の処方食は、高線維低脂肪もしくは、高タンパク低炭水化物で、どちらも胃からの排泄時間が延長するため、満腹感が得られます。
猫の活動性を高めるのは大変ですが、重要な減量要素になるので取り組んで貰いたいです。レーザーポインターや猫釣りなどのおもちゃで遊ぶこと、縦空間の遊びができるよう立体的な移動ができるスペースを作って貰うこと、パズルフィーダーやおもちゃのボールで遊びながら少量ずつ食事ができるようにすることなどです。
減量スピードを穏やかに設定していることの欠点は理想体重になるまで時間がかかることです。でもやっていれば確実に減ります。ですから、あきらめないようにしてください。