猫の口腔衛生に関心を持ってもらうことは大切です。
歯周病は時間の経過とともに悪化して歯肉の過形成につながります。歯石や歯垢の原因になる細菌は、歯肉下から歯根や顎骨にも影響し、感染と痛み、歯の喪失、顎骨の損傷(顎の骨を溶かしてしまう)をもたらします。
一部の猫で歯肉口内炎(口角の奥に広がる歯肉そのほか口腔内の赤みや炎症)になりやすい猫がいますが、その理由はわかっていません。遺伝的な要因や、呼吸器系のウイルス、自己免疫疾患が関係するようですが決定的な原因は不明のままです。
口臭、口の周りの黒い汚れ(ざそうは顎ですが口唇周りが汚れます)、よだれ、食べにくそうな様子、噛まずに鵜呑みにしている食べ方、食欲の低下、グルーミング不良の被毛(ぼさぼさに見えます)が外観の特徴です。口を開けると、歯肉が赤くなっているのに気づくかもしれません。歯が過度に造成した歯肉に埋もれて見えなくなっていることもあります。痛みのために大きく口を開けてあくびをすることがなくなっていることもあります。
歯周病予防にはデンタルケアです。マウスウォッシュや歯ブラシができれば良いですが、そうでない場合は歯周病を悪化させないために、全身麻酔をかけての治療が必要です。ひどい歯肉口内炎では歯牙の全抜歯が適応となることがあります。それでも不十分なことはあります。
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