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アレルギー性結膜炎と涙

アレルギー性結膜炎は、通常、花粉やカビなどの環境アレルゲンによって引き起こされる結膜の炎症です。アレルギー性の皮膚炎がある犬は結膜炎も発生しがちです。

アレルギー性結膜炎はたいてい両目に見られます。ほかの目の病気のように顔を掻いたりこすったりしますが、涙が多く出るのも特徴です。
慢性的に涙が続き、目からあふれ出てくると、溢れた涙の成分が酸化して毛が赤茶色に染まります。染まった頬を見ると「流涙症」のように思われるかもしれません。涙の出口が閉鎖してないだが溢れるのも、涙が出すぎて溢れるのも症状は同じですから。でも、結膜の炎症によって涙の量が増えているのは炎症を鎮めれば涙の産生が減るので対処が簡単です。
角膜潰瘍やドライアイ、ほかの目の感染症などを除外するためにいくつかの検査を行います。それからアレルギーが発生しやすい犬種かどうかや、過去に皮膚炎などアレルギーに関係する病気にかかったことがあるかどうかなどを加味して診断していきます。逆さまつげが目を刺激したために赤くなっているということもあります。
診察中に洗眼しただけで赤みが取れてしまうのは、アレルゲンが洗い流されたからです。特に抗ヒスタミン薬などのアレルギー用点眼液に頼らなくても効果がありますが、洗い流すことが難しい場合は点眼が楽でしょう。
ほかに内服薬が必要になることもあります。
再診で確認しますが、改善レベルが少ない場合、何度も繰り返す場合にはアレルギー検査でアレルゲンの特定をし、できるだけ避けるように生活をするのが賢明です。アレルゲン除去に加え、免疫療法(減感作療法)をしていくと改善が見込めます。できない場合は、生涯にわたって付き合っていくことになりますが、適切な処置と管理で命を脅かすことはない病気です。

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