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熱中症

熱中症というと、「炎天下で」「屋外につながれている」か「車中に置き去りにされた」犬に発生する状態と思われている節が多いですが、実際は屋内で発生していることの方が多いです。

しかし熱中症は①高温②体液の喪失によって、身体がダメージを受けた状態。つまり、「高熱」になることだけが原因ではありません。体液が喪失した脱水症の状態は熱中症を引き起こしやすくなります。
ですからハイリスクの犬はひとつは「熱を逃しにくい身体をしている犬」です。鼻ぺちゃ犬や肥満犬、ダブルコートの犬種でアンダーコートが十分に抜けきっていない犬、呼吸器に問題を持っている犬が含まれます。また「脱水を起こしやすい犬」も該当します。多尿症を発生する疾患を持つけれど飲水量が追いついていない、腎臓病の代償期にある、クッシング症候群や糖尿病をもっている犬の他、身体の水分量が少ない高齢犬、多血症(貧血の反対ですとお伝えしている)犬たち、幼弱で身体の機能が未だ十分に発達していない子犬たちは要注意です。
熱が上がってきている兆しは「パンティング呼吸」といわれる舌を出したハアハアの呼吸です。脱水の徴候はいろいろで、食欲がない、嘔吐、下痢、元気がないなどで、要は「普段と様子が違う」のを目安にして貰うといいでしょう。
熱中症は深部体温が上がることから身体に発生するさまざまな悪い反応で、最悪は死に至ることもあります。電気代をエコにするのには替えられないのが、動物の命です。

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