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寄生虫の感染

寄生虫は、他の生物(宿主)に依存して生きる生物で、必ずしも宿主に害を与えるわけではありませんが、寄生生物が宿主にから生きるために必要な物を得るために害を与えることはあります。寄生虫は宿主が死んでしまうと自分も住む場所がなくなるので死なせる程の害を及ぼすことは少ないです。

一般的な内部寄生虫(身体の中に住む寄生虫)には、回虫、鉤虫、瓜実条虫、マンソン裂頭条虫、壺型吸虫、コクシジウム、ジアルジア、トリコモナス、フィラリアなどが、外部寄生虫(皮膚の表面に住む寄生虫)には、ノミ、シラミ、マダニ、疥癬、ニキビダニがあります。
寄生虫は親から譲り受ける(経胎盤感染)経路もありますが、大抵は糞便中に排出される寄生虫の卵(またはオーシスト)を口から摂取して感染することが多いです。瓜実条虫はノミが、マンソン裂頭条虫や壺型吸虫は蛇や蛙が中間宿主になって感染が成立する寄生虫です。
皮膚に感染するニキビダニには遺伝的な背景があります。

寄生虫に感染したほとんどの犬猫は駆虫薬の投与で治療できますが、いくつかある駆虫薬の中から有効な薬を選択する必要があります。
近年発生傾向が高いトリコモナス感染症は、診断にも苦慮する上、支持療法を行ってもなかなか頑固な下痢が継続し、従来の駆虫薬が効かないので猫の成長にブレーキをかけています。この病気は大規模なキャッテリー出身の猫に多いのが特徴です。
一部の寄生虫は人獣共通なのと、別の病気を媒介する可能性もあるので、予防がおすすめです。

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