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猫の熱中症

猫は暑さに強いと思われていますが、猫でも暑気にやられます。 閉め切った屋内に放置された場合や、適切な日陰が見つからない屋外では極度の暑さから逃れられず、熱中症が発生します。

熱中症になると、猫は体温が上昇し、意識がもうろうとします。歯茎が赤く乾燥します。嘔吐や下痢をしている可能性があります。苦しそうな呼吸、あえいでいたり、ゼロゼロの喘鳴が聞こえるかもしれません。立ち上がれず横になったままでけいれん発作がある場合もあります。 
ぺちゃんこ顔の猫、肥満猫、高齢猫、水分補給が重要な疾患(腎臓病や糖尿病)や心臓病、喘息などの呼吸器疾患をもつ猫では悪化しやすく要注意です。
すぐに屋内の冷えた所に猫を置いて冷却しながら病院と連絡を取ってください。
病院に来院したら体温測定などのバイタルサインチェックしつつ採血し、体温、心電図と酸素飽和度の測定モニターを装着、静脈ルートを確保、そして冷却をしながら点滴を行っていきます。発熱のぶり返しがあるのと、糖消費からの低血糖症を起こしやすいこと、また敗血症(全身の感染症)を発生させやすいので、冷却措置やブドウ糖点滴、抗菌薬投与の中止には十分な確証があるまで継続です。続発して急性腎障害を発生させることもありますので、尿の産生があるかどうかもモニターしながらICU入院です。
中等症レベルなら数日で退院が可能ですが、重篤な場合生存できても長期予後は悪いことがあります。
熱中症には十分注意を払ってください。エアコンの電気代金と猫の命を天秤にかけることはできません。

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