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猫の尿路結石

尿路にできる石は結晶化したミネラルに少し有機成分が入ったもので、代表的なのはシュウ酸カルシウム結石とリン酸アンモニウムマグネシウム(ストルバイト)結石です。どちらも塩が過飽和になると結晶が凝集して結石に成長します。

尿がアルカリ性になり、尿中のマグネシウム、アンモニウム、リンの濃度が高いとストルバイト結石が形成されます。尿がアルカリ性になるには食事の影響の他、腎尿細管障害や薬の影響の可能性があります。またウレアーゼ産生菌が尿中のアンモニウム濃度を上昇させその結果アルカリ尿になることもあります。
1980年頃の尿石センターの分析は80%以上がこの石でしたが、食事が関与することが分かってから各フードメーカーは尿を酸性化させマグネシウムを制限した食事を作ることになり、こうしたフードが普及するにつれてストルバイト結石は減少してきました。
それに対して増えてきたのがシュウ酸カルシウム結石です。こちらの石は作られる原因が分かっていません。高齢猫(8~12歳)が影響を受けやすいです。腎臓に結石を形成することが多く、大抵は尿管に落ちてきた石により急性の尿管閉塞と腎障害を発生させます。命に関わる一大事です。
完全な予防はできませんが、定期的に尿検査をして血尿を発見したり、画像検査を健康診断に加えることで発見は早まります。

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