冷えは内臓諸器官の働きを悪くします。
犬に表れやすいのは嘔吐や下痢といった消化器症状で、人の胃腸風邪と呼ばれているものによく似ています。はっきりした病気の原因はわかりませんが、ウィルス性胃腸炎の可能性が高いです。
こうした症状が現れても、すぐに病院に来られない場合もあるかもしれません。でも、子犬や老犬、持病を持っていて薬を服用している犬では、仕事の都合がつくまで待たないでください。
さて、病院では胃腸炎のほかに病気はないのか、今の状態はどのようなものなのかを知るために検査を行いますが、すべてを把握し切れるほど精密な検査を実施するわけではありません。ですから正しい方向性にたどり着けるよう、おうちの方からはできるだけ多くの情報を頂けると助かります。
治療ですが、脱水があればしっかり補液をする必要があります。嘔吐や下痢は犬の体力を消耗させます。吐物や排泄物を片付けるおうちの人の労力面を考えても、できるだけ早く治したい症状です。また病気は早く治療を始めるとそれだけ悪化レベルを少なくさせることができますから、回復も早くなります。
治療補助で、ご家族の方がケアに参加してくださるとさらに回復が早くなります。おうちケアはとても重要なことです。とくに環境整備、すなわち犬の居住空間を暖かくすることはこの時季のケアとして必須事項です。どうしてもすぐに病院に来れない時の対処としても、居住空間を暖かくすることは大切です。
そのほか、食事の管理、投薬を間違いなくおこなっていただくことも動物の治癒を早めます。
ご協力お願いします。