10月の掲示板では、高血圧症と犬の脳卒中について紹介しています。
心臓病、腎臓病、甲状腺機能亢進症などの疾患を持った犬猫の検診時を中心に、血圧測定を行っています。そのほかにも、高齢の猫には原発性の高血圧症もみられますし、高齢犬、肥満を抱えた犬、クッシング症候群や糖尿病を持つ犬でも高血圧症は見られます。高血圧症を合併しやすい3大疾患になっていない犬や猫でも、シニアになったら健康診断時には測定していきたいです。
高血圧症の悪いところは「標的臓器障害」を起こしてしまうことです。脳や目の血管に対する影響の結果、脳卒中を起こしたり、網膜剥離から失明を起こしたりなど、重篤な状況になってしまうのです。また心臓や腎臓に与える影響も強く、病気の進行を早めてしまいます。
たぶん待合室では、おともだちの犬猫の血圧の話題を耳にしたことがあるでしょう。まずは、犬や猫にも「高血圧症がある」ことを知っていただき、血圧測定によってどんな良いことがあるのかを感じていただけたらいいなと思います。
また、「脳卒中」はこれまで動物でも発生するのかどうか分かっていませんでしたが、高度な画像検査を行うことにより、犬にも猫にも発生があることが分かってきました。人のようにろれつが回らない、記憶が定かでなくなるなどは起こりませんが、微細な変化として性格の変化(怒りっぽくなる)などから重篤な場合は全身性のけいれんや麻痺などを起こし、後遺症を残したり回復できなかったりするのです。
脳卒中の原因として高血圧が挙げられています。脳卒中についても知っていただき、「うちのこの血圧は大丈夫かな?」という気持ちになってもらえると、血圧測定しやすいです!ぜひぜひ、血圧測定検査のご理解をお願いしたいです。
他の動物との接触をさけるため、中型~大型犬の引き綱は短くしてご来院ください。
猫はびっくりして逃げてしまわないように、キャリー(通院ゲージ)、または洗濯ネットなどに入れてご来院ください。
いつも愛犬・愛猫の様子を見てくださってる方と違う方がお越しくださる場合は、病状経過が分かるような資料・メモをご用意ください。
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