犬や猫にも高血圧症があります。
血圧が高くても血管がそれに対応している間は問題は発生しませんが、慢性腎臓病などにより高血圧が長く続くと大きな問題を起こします。
細い血管が圧に耐えきれなくなったときに、傷つきやすい組織(心臓、脳、腎臓、目)があります。標的臓器といい、血圧の影響を受けやすい場所で、高血圧があると二次的に病気が発生します。つまり、高血圧が元で、心臓病になったり、脳卒中をおこしたり、突然失明を起こしたりします。
高血圧は、高血圧自体が最初に発生するよりも、他の病気から発生している方が多いです。
①慢性腎臓病:
腎臓病は高血圧の原因でもあるし結果にもなります。互いに互いを傷つけ合う事で病気の進行が速くなります。
②甲状腺機能亢進症:
猫で、高血圧症と甲状腺機能亢進症は同時に認められることが多い病気です。
③糸球体疾患:
タンパク質が尿中に失われる病気で、高血圧症と関連が深いです。
このほか、クッシング症候群、糖尿病、多血症、抗アルドステロン症も高血圧症の原因になります。
高血圧はサイレントキラーと呼ばれています。知らないうちに身体をむしばんでいきます。中年齢になったら犬猫も血圧を気にしてください。
高血圧症が発見されたら内服薬で治療を行います。しかし服薬により一朝一夕に下がるわけでもありません。生活全般の見直しも必要です。また確実に投薬する必要もあります。今困っている「ドキドキを抑える」薬でありながら、未来に発生する可能性がある「標的臓器障害」を限りなくゼロにするための予防薬でもあります。血圧の値をちょうど良いレベルに保たせるために身体をコントロールしていく薬です。単剤または複数の薬を組み合わせて使います。
慢性疾患は投薬の継続が大切です。病気へのご理解と投薬へのご協力をお願いします。