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犬と猫の乳腺腫瘍

ひと月遅れのピンクリボンです。
人で「乳がん」と言われているお乳のしこりを犬猫では「乳腺腫瘍」と言っています。

メス犬に発生する腫瘍の中では乳腺腫瘍が一番多いです。乳腺腫瘍は発生した腫瘍全体の50%を占めています。そしてこのうち半分は悪性の腫瘍で、そのまた半分は転移をします。猫では造血器腫瘍、皮膚腫瘍に次いで3番目に多いのが乳腺腫瘍です。犬よりも悪性である割合は高く、80%から85%が悪性で、リンパ転移もよくみられます。
ワクチン接種も完了していない子犬の時期、早々に「避妊手術」のお話をしています。性成熟に達する前の避妊手術は犬も猫も乳腺腫瘍の発生を低下させる予防効果があります。それで半分せかすような形になってしまって申し訳ないのですが小さい子犬や子猫の段階で「避妊手術」のお話をしています。
予防年齢を過ぎてしまった犬猫は、乳腺腫瘍の早期発見をお願いしたいと思います。腫瘍もできはじめの小さいときならば早期に対処すると完治が望めます。早期発見のためには定期的にむねからおなかにかけて、見つけるぞという意気込みで触っていくのがよいのです。
今月いっぱい、待合室に「触って知る乳腺腫瘍モデル」を設置しておきます。待ち時間にじっくり触ってみてください。席まで移動させて、お隣の人にも順送りしていただけたらうれしいです。「うちは男の子なんで」と遠慮してはいけません。乳腺腫瘍はオスにもできます。いらしたときにもう片付けてしまった後だったということがあるかもしれません。遠慮なく「触りたい!」とスタッフに伝えてください。渾身の力作なので、是非多くの方に触ってもらいたいです!

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